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暗号化とは?
HDDなどの保存メディアに入っているデータに対して、特別な処理を行い、別のデータに変換する処理のことを「暗号化」といいます。
それに対して、暗号化されたデータを元のデータに戻すことを「復号化」といいます。
今や、パソコンやスマートフォン・USBメモリなど様々なメディアにも「暗号化」の機能が備わっており、身近な技術となっています。
しかし、「暗号化」された状態でパソコン本体や内蔵されているHDDやメモリなどが故障すると、データの復元が困難な場合があります。
今回は暗号化ソフト「Check Point」により「暗号化」されたノートパソコンの復旧事例から、
「暗号化」する際の注意点についてご紹介致します。
「Check Point」で暗号化されたPCが突然故障!?
以下は、とある製造業のお客様からのお問い合わせ内容になります。
ノートパソコンには「Check Point」と呼ばれる暗号化ソフトがインストールされており、
起動時に「Check Point」から要求されるログイン情報を入力しても、本来なら表示されるWindowsのログイン画面が表示されず、ノートパソコンが再起動してしまいます。
ノートパソコンの内蔵HDDを取り外し、USBの接続キットで直接データの取り出しを試みましたが、
「Check Point」で暗号化されているためHDDにアクセスすることもできず、データの取り出しは不可能でした。
その後、試しにHDDをノートパソコンに戻しても状態は変わりませんでした。
仕事でこの先も使うデータが全て入っているので、何とかしてデータを復旧したいです。
HDDに物理障害が発生!
ノートパソコンのHDDを診断したところ、経年劣化による軽度の物理故障が発生しておりました。
データを復旧するには、物理故障の対応と、「Check Point」により暗号化された領域の解析作業が必要でした。
物理故障に関しては、復旧専用機材にて「磁気転写」作業を実施し、99%の回復に成功しました。
その後、「Check Point」の暗号化領域に関して「リカバリファイル」及び「Check Point」に登録されていた ID・パスワード を用いて解析作業を実施し、暗号の解除に成功、データの復旧をすることができました。
「Check Point」で「暗号化」された故障メディアからの復旧に必要なものは?
「Check Point」で暗号化されたパソコンなどからデータを復旧するためには以下の2つが必須となります。
「.rec」という拡張子で発行されます。
「Check Point」で暗号化された領域を解析・復元するために必要な情報となります。
「Check Point」に設定したIDとパスワードです。
こちらも、リカバリファイルと同じく解析・復元に必要な情報となりますが、
必要となってくるのは「Check Point」を管理する「管理ユーザー」で設定しているID・パスワードです。
リカバリファイルやID・パスワードの管理は重要です
上記でご紹介した「リカバリファイル」と「ID・パスワード」はどちらか一方が欠けてしまうと、復旧はほぼ不可能となります。
特に、「リカバリファイル」は発行された際、設定したパソコン本体には絶対に保存せず、外付けHDDやDVDなど外部のメディアに保存しておくことが重要です。
ID・パスワードも2つで1セットとなりますので、行方不明にならないよう注意が必要です。
暗号化されたメディアでもデータが取り出せる可能性はあります!
「Check Point」以外のソフトウェアで暗号化されたメディアが故障しても十分、データ復旧の可能性はあります。
しかし、どんな暗号化ソフトでも「リカバリファイル」のような「暗号キーファイル」、「回復キー」や「ID・パスワード」の情報は無くさない事が何より重要です。
「暗号キーファイル」、「回復キー」や「ID・パスワード」の情報がわからない場合は、ほぼ復旧が不可能になるケースも存在します。
エクセルやPDFに設定したパスワードや一部の暗号化ソフト等は、パスワードが分からなくても解析できる可能性はありますが、いざと言う時に備えて情報の管理を徹底してまいりましょう!
暗号化メディア、データに関してお困りの際は、是非、デジタルフォレンジック24までお問い合わせください。
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